そもそもマンション「管理組合」の役割ってなに?
マンションに居住することが決まれば、ほとんどの場合契約時に「管理組合」に加入が義務付けられています。そしてそれぞれのマンションの組合には「管理規約」があり、いわばそのマンション「法律」とも言える項目が記載されています。
「管理規約」は、住民がそれを遵守することで、
◯(お互いが)快適な住環境が維持される
◯資産価値が守られる
◯住民同士の円滑な関係性が保たれる
などを目的に作成されていますが、皆さん普段はほとんど気にせずに生活をしていると思います。
お住まいのマンションの規約も、何か問題が起きる前に一度確認しておく必要があるかも知れません。
住民のためになる管理組合と、機能していない管理組合の違いはどこにあるの?
管理組合にも「質」がある?
マンション設備のコンサルタントをしている方によると、「管理組合にも『質』や『性格』があって、うまく機能しているマンションは予算の使い方も上手ですし、住民が快適な生活が送ることができている」傾向にあるとのことです。
理事がリーダーシップを発揮して、組合と住民が一体となってスムーズな管理運営を行っているマンションは、トラブルの解決や住環境の整備がうまくいく傾向にあります。
一方理事のなり手がいなく組織が機能していない管理組合のマンションでは、予算が効果的に使えず住民の間で不満が溜まったり、住民同士のトラブルも円滑に解決できず結果として住環境の悪化につながることもあるようです。
「輪番制」のメリットとデメリット
管理組合の「質」を決める役割を担う理事は、基本的には「輪番制」のマンションが多いのですが、その「輪番制」にはメリット・デメリットの両面あります。
まずメリットとしては、順番に全ての住民に担当が回ってくるので情報が満遍なく共有でき、組合運営に透明性が担保される点です。
これは輪番制の最も大きなメリットで、予算の使い方や修繕計画などの情報が広く知れわたると同時に、マンション運営に対する責任感も全ての住民で共有することができます。
一方でデメリットとしては、管理費を使い建築や設備の工事をする際、管理会社や業者との折衝が発生して一定の経験や専門知識も要求されるため、準備なく突然順番が回ってきた住民にとっては少し荷が重い役割となってしまうことです。
公平性という観点からは少し遠くなりますが、やはり経験や知識を持っていて関係各所との調整に長けたリーダーシップを発揮できる方が良い場合もあるでしょう。
マンション管理組合にも運営状況の「評価」があるって本当?
このように管理組合が行うマンションの管理・運営については多くの課題があり、その対応に関してはマンションにより「レベル」の違いがあります。自分たちで課題に向き合い解決していくことが基本ですが、それを客観的に「評価・検証」する仕組みを使い、住民全員で管理組合の「レベル」の現状を確認することも必要かも知れません。
一般社団法人マンション管理業協会では、昨年(2022年)より「マンション管理適正評価制度」をスタートさせ、管理組合運営の状態を6段階で評価し、インターネットを通じて情報を公開する活動を始めました。
管理組合自らの責任(自己認証)で情報開示を行う制度なので、勝手に情報が公開されることはありません。しかし評価に関しては専門家による評価を受け客観的な指標に基づいて行いうので、自分の住むマンションの管理運営がどのレベルにあるのかを知るひとつの目安にはなると思います。
ご興味あるかたはコチラをご参照下さい
https://www.kanrikyo.or.jp/evaluation/